2次創作 遺留捜査 「ストラップ」 第6話

昨日の夜、お皿洗う時めっちゃしんどくてニコラスさんに頼ってしまった…。

スマホに入れてる「ゴンゾウ」のぎーやな’sカット版(要するにニコラスさんシーン以外全部切ってるという意味)をイヤホンで聞きながら、なんとか乗り切ってお皿洗いましたわ!

アクションシーンも聞いてるだけでだいたいどんな感じかわかってしまうくらいには見てますのでV

困った時の僕蔵頼みですm(_ _)m

私にとっては僕蔵さんが「栄養ドリンク」なんだわ!

こちらも、接種のしすぎには要注意!
←手遅れ感が否めませぬ…。




大阪府警・南警察署生活安全課

 権藤「棚橋と相葉恵について、ですな?」

 仙堂「はい」

 権藤「棚橋は、ヤクザの中でも下の下の方のヤツですわ。恵もアイツに利用されて、いろんなひどいことさせられてました」

 仙堂「相葉恵はどんな子でしたか?」

 権藤「恵も、もうどうしょうもないワルで。まぁ、あの子の境遇考えたら、しゃぁない部分もあるんでしょうけどなぁ」

 仙堂「棚橋を恨んでいる人間は…」

 権藤「そんなもん、キリないですわ」

 仙堂「では、恵と親しくしていた人間、わかりますかね?」

 権藤「それやったら、上野亜里抄が一番仲良くしてましたわ」

 仙堂「今、どこにいるかわかります?」

 権藤「確か、難波の『ドミノ』っちゅうキャバクラにおった思いますけど」

 仙堂「ありがとうございます。あと、これは本件には関係ないことなんですけれども…」

 権藤「はい?」

 
キャバクラ・ドミノの裏口前

 上野「棚橋、殺されよったんやね?」

 仙堂「えぇ」

 上野「でも、恵は犯人やない!あの子は、東京で新しい人生を切り開くつもりやったんや!」

仙堂に詰め寄る上野。

 仙堂「まぁ、落ちついて。あなたと恵さんはいつごろ知り合ったんですか?」

 上野「うちらがまだ10代の時。うちはオトンとオカンがようケンカしてて。それが嫌で毎晩遊び回ってた。恵は小さい頃に両親失くして、預けられた先で酷い目に遭ってて、うちと同じように帰るんが嫌でフラフラしとったんや。知りおうて、すぐに仲良うなったわ」

 仙堂「君も棚橋のことを知ってるようだけど」

 上野「知ってるってもんやない。うちも恵とおんなじように、酷い目におうとったんや」

 仙堂「と、いうと?」

 上野「アイツに騙されて、眠剤入りの酒飲まされて。それで…犯されて。その時にビデオ撮られて。ネットにばら撒かれたくなかったら、援交して金を半分入れろって。うちも恵も援交なんてしとうなかった。うちら補導されて、内心ほっとしたんや。これで抜け出せるって」

 仙堂「その後、恵さんは?」

 上野「ミナミからは遠のいてった。恵は頭もええし、医者は無理でも、薬剤師になるんやって。寝る間も惜しんで働いて、勉強して。定時制通いながらお金貯めて、東京の大学へ行ったんや」

 仙堂「そうですか…」

 上野「あんまりくたくたになって働いてるから、うち冗談でこう言うたんや。『そんなにお金が欲しいんやったら、援交しいや』って。ほんなら、ものすごい剣幕で怒られたわ。『もう、そんな生活こりごりや!うちはどこへ出ても恥ずかしくないような生き方するんや』って。そんな子が、いくら恨みがあったって、人殺しなんてする?」

 仙堂「えぇ」

 上野「あ、そういえば!」

 仙堂「何か思い出されましたか?」

 上野「最近、恵から久しぶりに電話があったんよ」

 仙堂「それはいつ頃です?」

 上野「確か、1か月くらい前やったかなぁ」

 仙堂「何て?」

 上野「『悪夢から目覚めることができるかもしれん』って」

 仙堂「悪夢から目覚める、ですか?」

 上野「あの子、よう言うとったんよ」

 
回想・18年前

 相葉「うちな、絶対最後はハッピーエンドにしたるねん」

 上野「そんな、夢みたいなこと…」

 相葉「わかってる。わかってるよ。でも、あきらめてる自分と夢見てる自分がおんねん。100%夢みとったら悲惨やけど、あきらめながらちょっと夢みるくらい、かまへんやろ?」

 上野「で、どんな夢なん?」

 相葉「うちはもうおばあさんになってるねん。こんな女やし、結局結婚もできんと寂しい最期をむかえんねんけどな。そこでやっと王子様がやって来んねん」

 上野「だいぶ遅刻魔やな」

 相葉「せやな。ほんで、キスしてくれるんよ」

 上野「王子様がばばぁにキス?きしょ」

 相葉「まぁ、最後まで聞いてぇな。ほんで、そのキスでうちは小さい頃に、パパとママが生きてる時まで戻るねん」

 上野「はぁ?」

 相葉「うちの今の人生は、小さい頃のうちが見てた悪い夢なんよ。ほんで、小さい頃のうちが悪夢から目覚めたってわけ」

 上野「えー。急展開やな」

 相葉「それから、王子様はうちが18になったら必ず迎えに来るから、そのとき結婚しましょうって。それからその子はずーっとずーっと絵に描いたような幸せな人生を歩みましたとさ、おしまい」

 上野「あんた、ほんまおとぎ話すっきゃなぁ」

現在に戻る。

 上野「『誰かいい人出来たんか?』って聞いたけど、『ひ・み・つ』やって。せやったら電話してくんなやー、って思てたんやけど。あんなに幸せそうな声聞いた後で、まさかこんなことになるなんて…」

 仙堂「なるほど…」

 上野「うちはアホやし、棚橋からは逃れられたけど、結局こういう生き方しかできんかった。でも、あの子は、恵は全うに生きようとしてたんや!恵はうちの希望やねん。絶対に人殺しなんかしてないって。もし、あの子が棚橋を殺したんやとしたら、よっぽどのことがあったに違いない。なぁ、刑事さん。ちゃんと調べたって。お願いします。お願いします」

土下座する。

 仙堂「わかりましたから、頭をあげてください」


東京・浅草のごみ箱

 ホームレス「おぉ、上等なカバンだなぁ。どれどれ…わぁっ!」

~続く~

どの恵が本当の姿なのでしょうか?
ホームレスが見つけたものとは一体?

そして、銀行強盗の行方は?
次回も乞うご期待!(しないでください!)