オリジナル創作 「おじさんロイド」 第2話

 
初めていらっしゃった方で今後も遊びに来てやろうかと思って下さる大変奇特な方は是非「ぼくようびのトリセツ」(https://blogs.yahoo.co.jp/uzukinokimi/36144883.html)も合わせてお読みください。
ちょくちょくお越しいただいている方も、結構頻繁に更新していたりするのでたまーに見返していただけたらありがたいです(^ω^)
随時コメント大歓迎!忌憚のない感想をお寄せいただければ幸いです♪


 


 小一時間ほどで部屋は見違えるほど綺麗に片付いた。
 
 マナブ「どこに何がしまってあるかわからない場合は私にお尋ねください。全てインプットしました」

 香織「ありがとうございます」
 

 洗濯機から洗濯ものを取り出そうとするマナブ。

 香織「あ、洗濯は自分で干します」

 不思議そうな顔をするマナブ。

 マナブ「あぁ。見た目は人間の男性ですが、性的興味は全くプログラムされていませんからご安心ください」

 香織「いや、そう言われてもねぇ…」

 マナブ「わかりました。では慣れるまで香織さんのお好きになさってください。私はお昼ごはんの支度をしておきます。何かリクエストはありますか?」

 香織「じゃぁ…半熟卵のオムライス!」

 マナブ「かしこまりました」

 そういうと、斜め上を見るともなく見つめた。

 香織「何見てるんです?」

 マナブ「レシピを検索しています」

 香織「なるほど…ネットにつながってんだ…」

 マナブ「はい。私の頭部にはネットに繋がった人工知能が内蔵されていて、必要に応じて情報を検索します。また、人間らしい受け答えも人工知能が瞬時に計算して行っています」

 香織「へぇ…って、だったらやっぱり洗濯ものは任せられないじゃないですか!」

 マナブ「あたかも感情があるかのような言動はしますが、実際には形だけですので。それに、先程も述べましたが性的興味はプログラムされていませんので、そういう言動もいたしません。それに、服で隠れている部分は全く機械的なのでご安心ください。よければお見せしましょうか?」

 ベルトのバックルに手をかけるマナブ。

 香織「いいですいいです!わかりましたから、料理お願いします」

 マナブ「かしこまりました」


 香織「ん!うまっ!」

 オムライスを一口ほおばり、幸せそうな表情をする香織。

 マナブ「それはよかったです」

 香織「ありがとう、マナブくん!」

 マナブ「恐れ入ります」

 
 こうして、一人と一台の奇妙な同居生活が始まった。
 
 最初は慣れずにとまどいの連続だった香織も、半月ほど経った頃にはすっかりこの生活が当たり前となっていた。
 
 
 職場近くのオープンカフェ

 香織が職場の同僚・美咲とお茶している。

 美咲「なんでまたおじさんなんか選んじゃったのさー」

 香織「消去法でそうなっちゃったんだよ」

 美咲「私だったら、真っ先におじさん消去するわ」

 香織「いや、ほんとに当たるって思ってなかったんだって」

 美咲「お主…もしや“枯れ専”か?」

 香織「そんなわけないっしょ?崇史は同い年だよ」

 美咲「そういえば、崇史くんとはどんな感じなの?最近あんま話聞かなくなったけど」

 香織「どんなって、まぁ普通かな?」

 美咲「普通って?」

 香織「うーん。好きは好きだよ、もちろん。でも、倦怠期っていうかさー、ときめきとか?そういう感じではないかも」

 美咲「それ危ないよー。もっと、こう、なんていうか…努力しないと!」

 香織「努力って?」

 美咲「お家デートばっかじゃなくて、たまには旅行するとか」

 香織「旅行かぁ…お互い忙しいしな…って、ヤバっ、もうこんな時間!」

 美咲「早くしないと会議に遅れちゃう!」

 
 その日の夜。

 マナブ「それでは、お休みなさい」

 香織「おやすみなさい」

 充電モードに切り替わったマナブを自分のベッドから見降ろす香織。

 香織「お父さんって、こんな感じなのかな…」

 香織の父は香織が物心つく前に事故で亡くなっていた。父と遊んだ思い出も抱きついた記憶も全くなかった。

 その時、香織の脳裏にマナブの言葉がよぎった。
 

 「まぁ、人間のみなさんが寝ている状態と同じ、と言えますかね。多少のことには一切気づけません」

 香織はベッドからそっと抜け出し、充電中のマナブの横へ寝そべると、恐る恐る抱きついた。
 
 思いのほかマナブの体が温かくて驚いた。電気製品ゆえの温かさなのだが、あたかも生身の人間のようで、冷え性の自分よりも熱っぽいとさえ感じた。

 ただ、胴体部分はマナブの言う通り、硬かった。

 香織「な、何やってんだ、私…」

 バツの悪そうな顔をして再びベッドに戻って行った。

 その夜を境に、香織はマナブを父親のように感じるようになった。そして、毎晩、抱きついた。

~続く~

あ~~~~~~!!!!!

もうわかる方にはわかりますよね?

「何故ぎーやなさんがこのお話を思いついたのか」

はい、その通りです。

例の“だきまくら”願望が昇華された結果なんですよねー(爆)


「うーん。“だきまくら”って言ってもなぁ。生身の人間じゃ、それだけで済まないだろうし…」
←私はそれだけで済ませたいのですがね(笑)

「かと言って、人形ってのは味気ないし…」

「お!ロボットだったら会話もできるし、セクハラされないし、いいかもしんない!」

っていうアホな思索の結果、「それならいっそ、お話にしてしまえ!」というのが一連の流れです(///▽///)

ってか、「だきまくらにしたい」っていうのは、完全にセクハラ発言ですよね。ごめんなさい、ぼくぞーさんm(_ _)m

よくよく考えたら、Darlingがいない時に思いついたんだったわ(><)

あ、因みにぎーやなDadは健在ですので、ご安心ください。

「だきまくらにしたくておじさんのアンドロイドにした」

というのは、あまりにも気持ち悪過ぎるので、そういう設定にしてみました。
←気持ち悪いという自覚はありますm(_ _)m

昨日の「ほん怖」で無自覚に生き霊を飛ばしていた女の話見て、ちょっと不安になってる、ぎーやなです(幽)

守護霊的になってたらいいのだけれど…。
←って、十分キモいし迷惑やわっ!