京都地検の女8-1(2012,テレビ朝日)―早乙女宏志…オススメ度★★★★☆

今回は1月4日に関西で再放送されたこの作品をご紹介します。

※ここからネタバレ※

早乙女宏志は元雑誌の編集局長で批評コラムの執筆やワイドショーのコメンテーターなどを生業にした、所謂有名人。
そんな彼は、ある日珍しく乗ったバスで痴漢と勘違いされ逮捕、起訴されます。

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このスポーツ新聞…欲しい(笑)
ただこれだけのシーンで、こういうの作らないといけないなんて、小道具大変ですねー。

早乙女の担当が鶴丸検事で、取り調べがされるのですが、このときにたたみかけるように無実を訴えるシーンが絶品!

結局被害者が痴漢をされたことは間違いないが、それが早乙女氏とは断定できない。テレビなどで女性を軽視するような発言をよく耳にしていたので彼が犯人だと思いこんでしまったという旨の供述をし、結局早乙女は不起訴になります。

しかし、一度失った信頼や名誉はなかなか回復できず、執筆やテレビ出演の仕事は無くなり大学の講師の仕事も綱渡り状態に。

また、この事件前に検察庁が作成した司法制度についてのDVDに早乙女が出演していたものの、逮捕された翌日秘密裏に回収されていたという事実が浮上。

つまり、起訴されていない被疑者の段階で回収したということは、検察庁が逮捕=クロと決めつけているということの裏づけであり、さらに日本における起訴後の有罪率99.9%の異常性についても触れています。

この件はメインストーリーにはほとんど絡んでこないので、僕蔵さんの出演も前半7分程度。
ですが、この早乙女の強烈な個性が光ってます!

そして、前述したような社会問題を描く上で重要なキャラクターでもあります。
一見の価値ありです!