2次創作 遺留捜査 「ストラップ」 第1話

botの方でも愚痴りましたがぁ…。

ワイドスクランブルで「遺留捜査7月スタート」言うもんですから、お皿洗ってたのにキッチンから飛び出して、テレビの前まで駆けてったんですけどぉ。

いわゆる「木曜8時枠」つまり京都ミステリーなんですよねぇ。

警視庁の人間が京都府警に出向ってことなのでしょうか?

「やったぁ♪」

って思った私の気持ちを、どう収めてくれるのさ…。

段田安則さんとか出演されるみたいで、面白そうなのですが、あのBGMと糸村さん見てたらツラくてみてられないわ、きっと!

あ、因みに村木さんは出るっぽい(笑)

まぁ、しょーじきしっかりみたことはないのだが…。

ただ、唯一の望みとしては、再放送があるかも!ということくらいか…。

これを機に、ガッツリ見ようかと思います^^

だから、「遺留捜査」の2次創作ってわけじゃないのですよ。
といっても信じてもらえないでしょうが。

いや、マジで。

「レギュラーも終わって、今日から載せよう

って考えてたんです、リアルに!

ぎーやなさんの、この、テレビ関連の勘、というかタイミングの良さ(?)はほんとすごいのです…。
←自分で言うのもなんですが…。

もっと、お金になることに発揮したいわ(><)

ちなみに、クジ運は超絶悪いっす(汗)


結構長い話なんで、何話までかかるかわからないのですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。

時間的には第2シリーズの長瀬さんが亡くなった後の世界です。
佐久間さんの糸村さんに対するわだかまりみたいなものは無くなってます。

仙堂さんフィーチャー回ですが、糸村さんも活躍(?)します(笑)




8月30日

 事件現場にて

 糸村「あれ、これ仙堂さんのと同じですよね…」
 
4月13日(事件発生の約5カ月前)

月島中央署・刑事課
帳場が解散した翌朝ということもあって、皆朝から項垂れている。
 
 仙堂「おっはよう!」

 遠山「おはよう、ございます。仙さん、やけに元気ですねー」

 水沢「そうよ、どうしちゃったの?」

 仙堂「いやね、今朝起きたとき、どうにもこうにもつらくって、駅前の薬局で一番効く栄養ドリンク教えてもらって。で、その場で飲んだら、まぁよく効くのなんのって」

 糸村「そんなに効くんだったら、僕たちの分も買ってきてくれたらよかったのにぃ」

 二宮「そうですよー」

 佐久間「ま、糸村さんには必要ないんじゃない?今回も好き勝手に動き回ってただけだから」

 水沢「佐久間の意見に賛成!」

 糸村「ひどいなぁ、もう。僕だって相当頑張ったんですからね」

 遠山「一番飲まなきゃいけないの、科研の村木さんなんじゃないですか?」

 佐久間「それもそうだなー。糸村さんに相当いじめられてるから、あの人」

 糸村「失礼だな。僕は別にいじめてなんかしてませんよ」

 佐久間「気づいてないだけに余計始末が悪いな」

 仙堂「だったら、村木さんにも持って行ってあげたら?」

栄養ドリンクワンケースを差し出す。

 遠山「さすが、仙さん!」

 一同「ゴチになりまーす」

おのおのに手に取り、飲み干す。

 水沢「確かに、なんだかシャキッとしてきたわね?」

 糸村「えぇ。目が冴えてきました」

 東「おはよう、諸君。え、何々、みんなして栄養ドリンクなんか飲んじゃって。僕にも一本ちょうだいよ」

 一同「所長には、必要ありません!」

 東「なんだよ、みんなして怖い顔してさっ」
 

4月14日・伊東薬局

 相葉恵「いらっしゃいませ」

入るなり昨日と同じ栄養ドリンクを手に取り、レジに持っていく仙堂。

 相葉「あのー」

 仙堂「はい?」

 相葉「これものすごくキツいので、連日飲むことは控えた方がいいと思います」

 仙堂「あ、そうなんですか。じゃあ…、毎日飲めるもので、何かおすすめありますか?」
  
 相葉「そうですね…こちらなんかどうです?」

 仙堂「あ、じゃぁ、それで」

 
4月28日

 遠山「仙さん、最近楽しそうですね。何かいいことあったんですか?」

 仙堂「え、特にいいことなんかないけど…。しいていうなら、栄養ドリンク毎日飲んでるから、かな?」

 遠山「え、あんなキツイの毎日飲んでるんですか?」

 仙堂「違うよ。親切な薬剤師さんが毎日飲んでも差し支えないやつ、教えてくれたんだよ」

 糸村「あ!さては…その薬剤師さん、若い女性でしょ?」

 仙堂「ま、まぁ…そうではあるけど…。た、たまたまだよ。あくまで俺は、栄養ドリンク買いに行ってるだけだし…」

 佐久間「またまたー。その子会いたさに毎日通ってんだろー。このこのっ」

 仙堂「いや、だから違うって…」

 佐久間「往生際が悪いぞ!さっさと吐いちまえ!」

 遠山「刑事にウソは通用しませんよ!」

 仙堂「まいったなぁ…。ほんとにそんなことないんだけどなぁ」

 二宮「どうしたんですか?みんなして。なんの話です?」

 佐久間「仙堂さんが最近ウキウキしてるのは…恋をしているからでーす」

 二宮「マジですか!詳しく聞かせてくださいよ!」

 仙堂「おい、何勝手に話進めてんだよ!」
 

翌朝、伊東薬局

 相葉「いらっしゃいませ。あ、おはようございます」

 仙堂「いつもの、お願いします」

 相葉「はい。でも、栄養ドリンクにばっかり頼ってちゃ、ダメですよ」

 仙堂「え?」
 
 相葉「あ、ちょっと待っててください」

奥の部屋へ入る相葉。しばらくして出てくる。
 
 相葉「これ、もしよかったら。恵特製野菜と果物のスムージーです」

 仙堂「じゃあ、遠慮なく」

紙コップに入ったスムージーを一息に飲み干す。

 仙堂「すっごいおいしいです」

 相葉「よかった。健康を保つには栄養ドリンクやサプリメントもいいけど、基本は食習慣と規則正しい生活習慣、ですから」

 仙堂「じゃぁ、今日からこっちにします」

レジ横に置かれていた野菜ジュースを手に取り、相葉に手渡す。

 相葉「いつもありがとうございます」


5月10日

月島中央署・刑事課、昼食時

 二宮「仙堂さん、ここのところ、必ずサラダ食べてますよね」

 仙堂「健康を保つには、まずは食生活と生活習慣、だからな」

 水沢「栄養ドリンクに頼ってるような人にそんなこと言われたくないわよねー」

 仙堂「お言葉ですが課長、自分栄養ドリンクから野菜ジュースに変更しましたから」

 佐久間「どうせそれも、若くて、綺麗で、親切な、“薬剤師さん”に勧められたんでしょう?お見通しなんだよっ!」

 仙堂「いや、まぁ、そうなんだけども…。あんたが言うと、なんかニュアンスが違ってくるんだよなぁ」

 水沢「佐久間、あんまりからかうんじゃないわよ!」

 佐久間「へいへいっ」


その日の夜、駅前商店街にて

 相葉「こんばんは」

 仙堂「あ、恵さん!お仕事終わりですか?」

 相葉「えぇ、薬局の方は」

 仙堂「じゃぁ、今から別のお仕事に?」

 相葉「といっても、向かいなんですけどね」

向かいの喫茶『もみの木』を指差す。

 相葉「よかったら、コーヒーどうですか?」
 

喫茶『もみの木』

 マスター「いらっしゃい。あれ、仙さん珍しいね。夜はこっちの方じゃないのかい?」

酒を飲む仕草をする。

 相葉「同伴出勤です」

 マスター「ははは、そりゃありがたい」


 相葉「ブレンドコーヒーです」

 仙堂「ありがとうございます」

 相葉「ごゆっくりどうぞ」

 マスター「仙さん、最近どうだい?」

 仙堂「いやぁ、一か月程前に連続空き巣犯が捕まってからは、のどかなもんだよ」

 マスター「そりゃ、いいってことよ。この街には、平和がお似合いだからね。あんたらがヒマしてるのが一番ってもんだい」

 相葉「それじゃ仙堂さん…」

 仙堂「申し遅れました。私仙堂卓巳、月島中央署刑事課所属の巡査部長であります」

敬礼をする。

 相葉「け、刑事さんだったんですね?」

 マスター「なんだい、そんなことも知らなかったのか?一体どういう知り合いなんだ?」


奥の厨房で下ごしらえをする相葉。

 マスター「なぁるほど、薬局でねぇ。するってぇとあれだな?お前さんは恵に惚れてるってわけだ」

 仙堂「(小声で)マスター、声が大きいよ」

 マスター「ほぉら、図星だぁ」

 仙堂「どいつもこいつも、好き勝手いいやがって!」

 マスター「へへっ。そりゃみんな気づくぞ、顔に書いてるもんな。ははは」

 仙堂「う、うるさいっ!」

 相葉「何の話ですか?」

 マスター「いや、実はこのらっきょうがお前さんの…」

 仙堂「おい、マスターやめろよ!ってか、『らっきょう』って何だよ!」

 相葉「私の、何ですか?」

 仙堂「いや、あ、あの…。バイトかけもちするなんて、大変だなー、って」

 仙堂を一瞥して鼻で笑うマスター。

 相葉「私、いつか自分の薬局を持ちたいんです。だから、今からコツコツ貯めておこうと思って。でも、薬局も結構遅くまででしょ?だからなかなか他のバイト探すのが難しいって。ここで何気なくマスターに話したら、丁度夜のバイトの子が辞めちゃったとこだったらしくて、雇ってくださったんっです。ほんと、マスターには感謝感謝です」

 マスター「うちは、商売人相手に夜中の0時までやってるしな。どうだい、なかなか良い話だろ?」

 仙堂「あぁ、顔に似合わずいいとこあるんじゃないの?」

 マスター「『顔に似合わず』が余計なんだよ!」

 仙堂「さっきのお返しだよ!」


7月7日

 遠山「仙さん、仕事早く片付いたし、久しぶりに飲みに行かない?」

 仙堂「ん?いや、今日はやめとく」

 遠山「今日はじゃなくて、今日も、だろ?全く、最近付き合い悪いんだから。飲み屋の大将も『河岸変えたのかな?』って不思議がってたよ」

 仙堂「いや、まぁ色々あって。悪い、お先。失礼しまーす」

 水沢「おつかれさまー!さってと。私もこれくらいにしとくか」


喫茶『もみの木』

 マスター「いらっしゃい」

 相葉「いらっしゃいませ」

 仙堂「コーヒーとナポリタン」

 相葉「かしこまりました」

厨房へ入る相葉。

 マスター「仙さんって人は…ほんと、わかりやすいよな?」

 仙堂「何が?」

 マスター「あれからほぼ毎日来やがって…」

 仙堂「悪いかよ」

 マスター「悪かないよ。こちとら、常連さんが増えてありがたいこった。でもな恵目当てにここに来やがるのはお前さんだけなねぇぜ。おあいにく様」

 仙堂「わかってるよ、そんなことはー」

 マスター「でもな、みんな自分目当てで来てるなんて、ゆめゆめ気づいてないのさ、恵は」

 仙堂「あぁ」

 マスター「そういうとこが、またいいんだろ?」

 仙堂「あぁ。って、何言わせてんだよ!」

 相葉「おまたせしました。ブレンドナポリタンです」

 マスター「料理も上手いしな」

 相葉「また二人でコソコソ話?」

アベルが鳴る。

 マスター「いらっしゃい」

 相葉「いらっしゃいませ」

 水沢「仙堂!?」

 仙堂「課長!」
 

駅へ向かう道すがら。

 水沢「最近付き合い悪くなった謎がようやく解けたわよ」

 仙堂「課長、みんなにはこれで」

シーッのポーズをする。

 水沢「わかってる。特にあの佐久間に知れたら、みんなで『もみの木』まで乗り込んで来るわよ」

 仙堂「ありがとうございます。…おっかしいですよね?」

 水沢「へ?」

 仙堂「一回りも年が離れてるのに。俺本気で彼女のこと…」

 水沢「自分でおかしいって思ってどうすんのよ!」

 仙堂「え?」

 水沢「歳の差が何よ。ルックスの違いが何よ!すっぽんが月に恋して、何が悪いのよ!」

 仙堂「あの…自分そこまで言ってないっす」

 水沢「いっそデートにでも誘っちゃえば?」

 仙堂「は?む、無理ですよ。そんな、とてもとても…」

 水沢「何言ってんの!それじゃ、いつまで経っても『店員』と『お客さん』のままじゃないよ」

 仙堂「今のままで十分です」

 水沢「はっ、これだから男ってヤツは…。いい?何もしなかったら『今のまま』だと思ったら大間違いよ。もし、彼女に恋人ができたらどうするの?結婚したら?薬局も喫茶店も辞めちゃうかもしれないのよ。何もしないで『今のまま』を保とうなんて、厚かましいわよ」

 仙堂「そんなこと、思ってもみませんでした」

 水沢「全く…」

 仙堂「ありがとうございます、課長。ちょっと頑張ってみます」

 水沢「そうこなくっちゃ!」

~続く~

果たして、仙堂刑事の恋の行方は如何に?

あんまりしっかり見たことないので、人物像とかよくわかんないんですが、月島中央署のアットホームな雰囲気は大好きです^^

あと、佐久間さんがひょうきんなのは、やっしーのイメージに引っ張られ過ぎてるんだと思う(笑)